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開会セレモニー

第76回日本消化器外科学会総会 開会セレモニー 2021年7月7日(水曜日) 17時~ 国立京都国際会館 1F Main Hall

狂言「 鬼瓦」「口真似」
狂言とは

 狂言とは、室町時代に『能』と共に形成された滑稽なお芝居です。『能』が悲劇的な歌舞劇なのに対し、『狂言』は喜劇的なセリフ劇です。観て笑って楽しむ芸能で、観客に緊張を与える『能』の間で、まるでサーカスの道化師のような役割を担ってきました。また生活の中の失敗談であったり、夫婦喧嘩を笑ってみたりと、現代でも変わらないものが笑いのテーマになっています。昔から伝わる普遍的な笑いの芸能が『狂言』なのです。室町時代の“新喜劇”ともいわれている『狂言』を一度気軽に“ご賞味”ください。

「鬼瓦」おにがわら

鬼瓦 訴訟のため都に長期滞在していた大名が、訴訟も無事に済み、帰国することになりました。その御礼とお別れのため、大名は太郎冠者を連れて、日頃信仰する因幡堂の薬師如来へと参詣にやってきます。今回の勝訴も、このお薬師如来のお陰と感謝し、この薬師如来を国許へ移し祭ることにしました。勧請のため、堂の造作を隅々まで詳しく見て回ることにした二人。そのうち堂の屋根の鬼瓦が目にとまり、大名は誰かに似ていると考え……
 「因幡堂」は「平等寺」と言うのが正式な名称です。しかし京都の人々には、通称の「因幡堂薬師」の方が良く知られています。古くから清水の観音さまと共に庶民の信仰を集めてきたお寺で、他の狂言の中にもよく登場します。

「口真似」くちまね

口真似 上等の酒をもらった主人は、楽しく飲んでくれる相手を探してこいと太郎冠者に命じます。すると太郎冠者が連れてきたのは、評判の酒癖の悪い酔狂人でした。主人はなぜ連れて来たのかと太郎冠者を叱ります。しかし今さら追い返すわけにも行かず、男を座敷に通して、もてなすように命じます。さらに客の前で失敗があっては困るので、太郎冠者に自分の言うとおり振る舞って余計なことはするなと命じます。しかし太郎冠者のとった行動とは……
 豊臣秀吉が醍醐の花見の時に徳川家康・前田利家と共に演じた「耳引き」という狂言がこの「口真似」だったという説があります。

茂山千五郎家とは

 茂山千五郎家は江戸初期から、京都在住の狂言師の家として禁裏御用(御所に出入りを許される。今でいう「宮内庁御用達」のような家)の能楽師として、京都・奈良を中心に狂言を上演した記録が各地に残っています。九代目の茂山千吾正乕が、時の大老・井伊直弼に見いだされ、彦根藩に抱えられます。二世千作(十世千五郎正重)より「お豆腐のような狂言」をモットーとして、いつの世にも広く愛され、飽きのこない、そして味わい深い、そんな「お豆腐狂言」を目指しております。
 現在も十四代目の当主・千五郎を中心として、400年にわたり京都に息づいてきた狂言の普及・継承に勤めています。

 プロフィール

茂山 千五郎(しげやま せんごろう)氏

茂山 千五郎(しげやま せんごろう)氏

1972年、五世茂山千作の長男として生まれる。本名は正邦。4歳の時「以呂波」のシテにて初舞台。現在は「茂山狂言会」HANAGATA改め「Cutting Edge KYOGEN」、弟茂との兄弟会「傅之会」、落語家桂よね吉との二人「笑えない会」を主宰し、幅広い年代層へ狂言の魅力を伝える。2016年十四世茂山千五郎を襲名。2005年文化庁芸術祭賞新人賞、2008年京都府文化賞奨励賞受賞。

茂山 宗彦(しげやま もとひこ)氏

茂山 宗彦(しげやま もとひこ)氏

1975年、二世茂山七五三の長男として生まれる。4歳の時「以呂波」のシテにて初舞台。現在は「Cutting Edge KYOGEN」を主宰。NHK朝のテレビ小説「ちりとてちん」などテレビドラマやミュージカルなどにも出演。

茂山 茂(しげやま しげる)氏

茂山 茂(しげやま しげる)氏

1975年、五世茂山千作の次男として生まれる。4歳の時小舞「柳の下」にて初舞台。兄千五郎との兄弟会「傅之会」や「Cutting Edge KYOGEN」を主宰し、自らの技芸の研鑽だけでなく、次世代の育成にも力を注ぐ。

島田 洋海(しまだ ひろみ)氏

島田 洋海(しまだ ひろみ)氏

1976年生まれ。2002年五世茂山千作に師事。1984年「以呂波」のシテにて初舞台。2011年同門若手と「五笑会」を発足。故郷の岡山でも狂言普及のために活動している。

井口 竜也(いぐち たつや)氏

井口 竜也(いぐち たつや)氏

1976年生まれ。2003年五世茂山千作に師事。同年「しびり」のシテにて初舞台。現在同門の若手と「五笑会」を主宰し、自分たちの修行の場として公演を行っている。

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