AGSurg Awards 2026

AGSurgでは,掲載論文のうち特にクオリティーの高い論文に対して,その功績を称えるとともにジャーナルへの貢献に対する謝意と敬意を表すべく2つのアウォードを設置しています.

1. Best Article Award [Gold/Silver/Bronze]:Original Article対象
2. State-of-the-Art Review:Review Article対象

2026年のアウォードは,2023~2024年発行のVolume 7およびVolume 8に掲載した論文を対象とし,厳正なる審査のうえ以下の通り受賞論文を選出いたしました.

2026受賞論文

Usefulness of the cachexia index as a prognostic indicator for patients with gastric cancer

Keigo Nakashima, Koichiro Haruki, Teppei Kamada, Junji Takahashi, Yuichi Nakaseko, Hironori Ohdaira, Kenei Furukawa, Yutaka Suzuki, Toru Ikegami

コメント:春木 孝一郎 先生

春木 孝一郎 先生

この度はAGSurg Best Article Award 2026 -Gold-という大変名誉ある賞を賜り,誠に光栄に存じます.本論文は胃癌切除症例における骨格筋量・血清アルブミン値・好中球リンパ球比から算出される新規がん悪液質マーカーであるCachexia index(CXI)の有用性を明らかにしたものです.175例を解析し,CXIが独立した再発・予後因子であり,さらに早期・進行期に関わらずCXI低値は予後不良であることを示しました.栄養・筋肉・炎症を包括的に評価することの重要性,さらに早期から栄養療法や運動介入を要する症例を同定しうる可能性を示した点をご評価頂けたものと考えております.本研究の遂行に関してご指導賜りました東京慈恵会医科大学肝胆膵外科の池上徹教授,国際医療福祉大学消化器外科の鈴木裕教授をはじめ,共著の先生方に感謝申し上げます.

Robotic-assisted colectomy for right-sided colon cancer: Short-term surgical outcomes of a multi-institutional prospective cohort study in Japan

Shinichi Yamauchi, Akio Shiomi, Chu Matsuda, Ichiro Takemasa, Tsunekazu Hanai, Mamoru Uemura, Yusuke Kinugasa

コメント:山内 慎一 先生

山内 慎一 先生

このたびは,AGSurg Best Article Award 2026 -Silver- という栄誉ある賞を賜り,大変光栄に存じます.本研究のご指導をいただいた主任研究者の絹笠先生をはじめ,共同研究の先生方ならびに選考委員の先生方に心より御礼申し上げます.本研究は,ロボット支援結腸悪性腫瘍手術に関する日本初の多施設共同前向き観察研究であり,右側結腸癌に対するロボット支援結腸切除術について,腹腔鏡下手術に対する非劣性および良好な短期周術期成績を示したものです.保険収載以降,本術式が国内で急速に普及する中で,その安全性と実現可能性を示す一つのエビデンスとして本研究をご評価いただけたものと考えております.本研究については,今後,長期予後の解析も予定しております.今回の受賞に慢心することなく,今後も臨床および研究に真摯に取り組んでまいります.このたびは誠にありがとうございました.

Cachexia index as a prognostic predictor after resection of pancreatic ductal adenocarcinoma

Tomonari Shimagaki, Keishi Sugimachi, Yohei Mano, Emi Onishi, Tomohiro Iguchi, Yuichiro Nakashima, Masahiko Sugiyama, Manabu Yamamoto, Masaru Morita, Yasushi Toh

コメント:島垣 智成 先生

島垣 智成 先生

この度は“AGSurg Best Article Award 2026 -Bronze-”という栄誉ある賞を賜り,誠に光栄に存じます.
がん種別でCachexia(悪液質)の罹患率は,膵癌患者が最も高く,80%以上と報告されています.本研究では,膵癌切除例144例を対象に,骨格筋量・血清アルブミン値・炎症指標(NLR)から算出されるcachexia index(CXI)に着目し,その術前値と長期予後との関連を検討いたしました.その結果,低CXIは無再発生存期間および全生存期間のいずれにおいても独立した予後不良因子であり,リンパ節転移や腫瘍進展とも関連することを明らかにいたしました.本指標は栄養・炎症・筋肉量を包括的に反映する新たな予後予測因子として,治療戦略の最適化に寄与し得ると考えております.
本研究の遂行にあたりご指導を賜りました九州がんセンター 杉町圭史先生に深く感謝申し上げますとともに,ご協力いただいた共同研究者の皆様のご尽力に心より御礼申し上げます.

Incidence, mortality, survival, and treatment statistics of cancers in digestive organs—Japanese cancer statistics 2024

Takahiro Higashi, Yukinori Kurokawa

コメント:東 尚弘 先生

東 尚弘 先生

このたびAGSurg State-of-the-Art Review 2026という名誉な賞を頂きまして,大変光栄に存じます.本レビューは,消化器がんに関する近年の罹患率,生存率,死亡率等の統計情報をまとめたものですが,結果としての統計だけではなく,これら統計がどのような制度に基づき,どのようにデータが集められ,算出されているのか,ということの詳細を記述するとともに,データの限界点や解釈時の注意点をまとめました.統計の数字があると当たり前にそれを使ってしまうのが人情ですが,全ての数字には由来があり,それを支える制度があります.正しく数字を解釈することで,データに基づく消化器外科の研究がますます発展していくことを願っております.

過去の受賞論文,お知らせ等

AGSurg Awards 2025

AGSurg Awards 2024

AGSurg Awards 2023

AGSurg Awards 2022

AGSurg Awards 2021

AGSurg Awards 2020